精密鋳造用コア砂として樹脂コーティングされたセラミック砂

精密鋳造用コア砂として樹脂コーティングされたセラミック砂

樹脂コーティングされたセラミックサンドは、セラムサイトサンドの表面に樹脂バインダー層を塗布した造形用砂です。精密鋳造工程では、ワックスモールドの外側のシェルモールドに、通常、ムライト、コランダム、ジルコンサンドなどの材料が用いられます。鋳物の中空部には、コーティングされた砂が中子の成形に適しています。精密鋳造用の中子砂としてセラミックコーティングされた砂を使用することで、以下の利点が得られます。

1. 規則的な形状

宝珠砂は球状で表面が滑らかです。この規則的な形状により、鋳型への充填時に砂粒子が密に詰まるため、砂中子の密度が向上します。また、不規則な形状の砂粒子と比較して、球状の宝珠砂は砂粒子間の隙間が小さいため、鋳込み工程における溶融金属の浸入を低減し、鋳物への機械的な砂の付着の可能性を低減し、鋳物の表面品質を向上させます。

2. 高強度

宝珠砂コーテッドサンドは、適度な樹脂添加量と相まって、圧縮強度と曲げ強度に優れ、中子砂の機械的強度を向上させる効果があります。

3 適切な粒度分布

鋳造用セラミック砂の粒度分布は、特定の鋳造要件に適合しています。セラミックコーテッドサンドの粒度は通常、70～140メッシュ、100～200メッシュなどです。適切な粒度分布は、砂中子の優れた通気性と緻密性を確保します。インベストメント鋳造において、良好な通気性は、鋳物の凝固過程で発生するガスを排出し、気孔などの欠陥の発生を防ぐのに役立ちます。また、十分な緻密性は、鋳造プロセス中に砂中子が変形や崩壊することなく安定した形状を維持することを保証します。

4. 低熱膨張係数

セラムサイト砂は熱膨張係数が小さいため、鋳造工程において高温の溶融金属の作用を受けても体積変化が比較的小さくなります。この特性により、砂中子は高温環境下でも良好な寸法安定性を維持できます。これにより、砂中子の膨張による鋳物の寸法偏差や変形が低減され、鋳物の寸法精度が向上します。

5. 優れた化学的安定性

セラミック砂は化学的安定性が高く、溶融金属と化学反応を起こしにくい性質を持っています。精密鋳造において、様々な金属液体（アルミニウム合金、ステンレス鋼など）と接触しても、セラミック砂自身の化学的性質は変化せず、化学反応による鋳物の表面欠陥（砂の化学的固着、介在物など）を回避し、鋳物の純度と品質を向上させます。

6. 酸消費量が低い

セラムサイト砂の酸消費量が低いため、酸性物質との反応が弱いです。フェノール樹脂などの酸性バインダーをコーティングに使用する場合、酸消費量の低いセラミック砂はバインダーとの結合性を高め、接着強度を向上させ、砂中子の強度と硬度を確保し、鋳造プロセスを円滑にします。

7. 良好な流動性

樹脂コーティングされたセラミック砂は、球状で表面が滑らかなため、流動性に優れています。中子製造工程において、鋳型の隅々まで容易に充填でき、複雑な形状の砂中子でも完全に充填できます。砂中子の空隙や緩みを低減し、同時に砂中子の品質と完全性を向上させます。

8. 優れた型抜き性能

滑らかな表面により、砂中子成形後のセラミックコーテッドサンドの鋳型からの除去が容易になり、脱型時の砂中子の損傷リスクを低減します。その結果、生産効率と砂中子の歩留まりが向上します。また、良好な脱型性は鋳型の洗浄・再利用にも役立ち、生産コストの削減にもつながります。

9. 鋳造精度を向上させる

前述の低熱膨張係数と良好な寸法安定性という特性により、セラムサイトコーテッドサンドで作られた砂中子は、鋳物の寸法精度をより確実に保証します。精密鋳造においては、航空宇宙部品や精密機械部品など、高い寸法精度が求められる部品において、セラムサイトコーテッドサンドは高精度鋳造の要件を満たすことができます。